日本人なら誰でも知っていると思われる梅干し。梅干しは、日本の伝統的な保存食です。梅干しを目にしたり、想像するだけで唾液が出てきますよね。この時期になると、梅仕事の時期がきた‼︎…と少し嬉しくなる筆者です。
祖母の教えで、『梅はその日の難逃れ』と、「梅干しを食べればその日は災難に遭わずに済む」と言われ、幼少期から手作りの塩と赤紫蘇だけでつけた梅干しを何十年と欠かさず毎日1日1個食べています。今思えばそのおかげで、大病もせず毎日元気で過ごせているのかも♪
ちなみに、7月30日は『梅干しの日』なのですが、「難(7)が去る(30)」の語呂あわせから、7月30日が『梅干しの日』になったとも祖母から教えてもらいました。
今回は毎日食べ続けている筆者が、ごく真面目に梅干しのメリット、デメリットを伝えつつ、簡単な手づけりの梅干しの作り方と梅を使った美味しいレシピを紹介します。
まずは、梅干しの素晴らしい栄養成分をお伝えします♪
【梅干しの栄養成分】
①クエン酸・アミノ酸・リンゴ酸 疲労回復効果、クエン酸はカルシウム吸収率向上効果
②梅リグナン 強い抗酸化力を持っているのでアンチエイジング・美肌効果
③梅ポリフェノール・ビタミンE 女性ホルモンの分泌を促す効果、美肌効果
④バニリン 脂肪細胞を刺激して燃焼につなげる、脂肪燃焼効果
⑤ウバオール・コロソリン酸 骨の強化に有効、骨粗鬆症予防効果
⑥オレアノール酸 血糖値の上昇に伴う酵素の働きの抑制、血糖値抑制効果
⑦エポキシリオニレシノール 悪玉菌の増殖の抑制、成長作用効果
【梅干しに期待できる効果】
⚫︎疲労回復効果
⚫︎血行促進効果
⚫︎食欲増進効果
⚫︎整腸作用
⚫︎カルシウムの吸収率向上
⚫︎自律神経を整える効果
⚫︎美容効果
⚫︎ダイエット効果
それぞれの効果について、解説していきます。
疲労回復効果
梅干しに含まれている「クエン酸」「アミノ酸」「リンゴ酸」は、エネルギー代謝の効率を高め、筋肉に蓄積した乳酸の分解を促進する作用があると考えられていて、疲労回復効果が期待できます。
血行促進効果
近年の研究で、加熱した梅干しには血行促進の効果も期待されています。梅干しを加熱することにより、「ムメフラール」という成分が発生し、この成分が血流を良くすると言われています。また、梅干しに含まれる「オレアノール酸」は、糖質の吸収を穏やかにする働きがあり、食後血糖値上昇を緩やかにしてくれる効果があるそうです。そのため、梅干しには血行促進による高血圧の予防、冷え性改善などの健康効果が期待されています。
食欲増進効果
梅干しには酸味があるため、食べると唾液の分泌量が増加し、食欲増進につながります。夏バテや病中、病後などで身体が衰弱している時の食欲減退の予防に有効とされています。梅干しの酸のもととなる「クエン酸」「リンゴ酸」などは、糖の代謝を促進し、栄養素をエネルギーへ変えるのを助ける成分のため、食後の消化不良の予防に効果があるとされています。
整腸作用
梅干しは、腸内環境を良好に保つための善玉菌のエサとなる「植物性乳酸菌」を多く含んでるうえ、悪玉菌の増殖を抑制する「アミノ酸」も豊富です。梅干しに含まれる「エポキシリオニレシノール」も悪玉菌の増殖を抑制する作用があります。また梅干しに含まれる「クエン酸」は食中毒菌の増殖を抑制する作用もあります。このことから、梅干しは整腸作用があり、腸内環境の改善に効果が期待できます。
カルシウムの吸収率向上
梅干しに多く含まれている「クエン酸」は、カルシウムの吸収を高める働きがあります。カルシウムの豊富な食べ物と梅干しの組み合わせはとても相性が良いとされています。成長期の子供や骨粗しょう症の可能性がある高齢者は、カルシウムと一緒に梅干しを食べるのがおすすめです。
自律神経を整える効果
梅干しなどの酸っぱい食べ物や、辛い、苦い食べ物は副交感神経を優位にする効果があるとされています。自律神経には、身体を興奮状態にする「交感神経」と身体をリラックス状態にする「副交感神経」があります。人間の体は、その両方の神経がバランスよく働くことで身体の調子を整えています。自律神経が乱れて不眠に悩んでいる人は、梅干しを食べて自律神経を整えることで不眠改善の効果が期待されています。
ダイエット効果
梅干しがダイエットのつながると考えられる理由は、植物性乳酸菌が便秘を予防し、食物繊維が腸内環境を整える。ポリフェノールが体重増加を抑制し、クエン酸が新陳代謝を高め、バニリンが脂肪細胞の肥大、増加を防止、ムメフラールが脂肪の蓄積を抑制、脂肪燃焼を促進する事が期待されるからです。バニリンは、梅干しを温めると働きが活発になるとされているため、ダイエット、美容目的として梅干しを温めて食べるのもお勧めです。
美肌効果
梅干しに含まれる梅ポリフェノールには抗酸化作用があり、「酸化ストレス」から肌を保護したり、女性ホルモンの分泌を促したりする働きがあります。「クエン酸」がカルシウムの吸収率を向上させることにより肌の健康維持につながり、ビタミンEがホルモンバランスを整えて血管の老化防止につながります。これらの成分を組み合わせて摂取できる梅干しは、健康的な肌を維持するのに効果的と言えると思います。
これだけの梅干し効果をみると…実際に作ってみたくなりませんか?梅干し作りは、大変と思われがちですが、実はとても簡単です。毎年作る梅干しレシピをご紹介します。
【簡単‼︎梅干し作り】
(材料)
⚫︎完熟梅 1kg
⚫︎粗塩 130g 〜 180g (出来上がりのしょっぱさの好みでgを変えます)
⚫︎新しいジップロック(L) 2袋
⚫︎大きめの長方形バッド 2個
⚫︎水の入ったペットボトル2ℓ 1本
⚫︎つまようじ 4、5本
⚫︎ホワイトリカー(焼酎) 適量
⚫︎スプレー用ボトル 1本
(作り方)
⒈ 完熟梅を、優しく水洗いして、ふきんで優しく、梅に傷をつけないように水気をしっかり拭き取る。この時水気が残
っているとカビが生える原因になるので、丁寧に拭き取って下さい。←point1
⒉梅のヘタを、つまようじでやさしく取る。
⒊ヘタをとった穴の中の水分も、キッチンペーパーでこよりを作り、しっかり拭き取る。←point2
4.ジップロック フリーザーバッグ(L)に、焼酎を軽くスプレーする。(カビ防止効果)
梅と塩を交互に入れ、空気を丁寧に抜きながらジッパーを閉める。(空気が入っているとカビやすくなるので、
ジッパーを少し開けてストローを刺して、中の空気を吸ってしっかり空気をぬく。←point 3
全体に塩が回るように軽く馴染ませて、フリーザーパックが平らにおける、ホーロの容器、プラスチック製のバッド
などを準備して平らに寝かせて、ジッパー部分は上に折っておく。500㎖のペットボトル2本を重し代わりにのせ
る。
*ジッパーから液漏れする事があるので、必ず受け皿を使用。
6.次の日から梅酢(出てきた液体の事)が上がるので、1日に1〜2回上下をそっとひっくり返して、梅の表面が
梅酢で浸かるぐらいになるまで待つ。梅酢が増えると、液が漏れやすいので、ペットボトルを外してジップロックを
立てて置いておく。この時、中に空気が溜まっていれば、必ず抜いておく。1日1度は、必ず全ての梅が梅酢に
浸かっているかチェックする事。←point 4
7.ジップロックを優しく回したり、上下を返してりして、土用干しまで大切に可愛がってあげます(^ ^)
梅酢はとても大切なので、漏れ出ないように気を付ける。(お塩代わりの調味料になります)
8.天気予報をしっかり確認して、晴れる日が続く3日間に土用干しを行います。ザルに丁寧に一つ一つ梅干しを並べ、天日干しをする。2時間に一度、梅の身の皮を傷つけないように丁寧にひっくり返し日光を浴びせる。
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